TOEICで高得点を取るためには、コツコツと勉強することが求められます。しかし、TOEICは当日の過ごし方次第で、簡単に100点くらいはスコアが変わってくる試験です。
そこで、最新の脳科学に基づいた、スコアが100点伸びる本番当日の過ごし方とそのポイントをご紹介します。
当サイトを運営している英語力向上委員会のメンバーの一人もスコアが500点そこそこだった時にこの当日の過ごし方を実践し、600点後半のスコアを叩き出しました。現在のスコアは900点以上ありますが、今でもTOEICを受けるときにはこの過ごし方を忠実に実践しています。
本番当日の過ごし方の前提
本番当日は睡眠と食事に細心の注意を払う
TOEICは集中力が求められるテストです。試験時間が2時間あるため、その2時間の間ずっと集中して取り組まなければなりません。
TOEICの受験者は問題対策だけにとらわれて当日のコンディションまで気が回らない方が多いのですが、実はいかに集中力を高めるかがTOEICでは非常に大切です。TOEICの試験は13時から15時ですので、この時間に集中力のピークを持っていくことがスコアアップにつながってきます。
そして、集中力を左右するのが睡眠と食事なのです。
実際の当日の過ごし方
脳科学に基づき、実際にどのような当日の過ごし方がよいのかというのが、以下になります。
7:00 起床、着替や出発準備など
10:00 食事
10:30 昼寝
11:00 移動(リスニング、お腹が空いた場合軽食)
12:00 会場入り
12:15 トイレ
12:25 カフェイン摂取
12:30 オリエンテーション開始
13:00 試験開始
※移動時間が1時間の場合を想定
当日の過ごし方で心がける5つのポイント
睡眠時間は6時間半〜7時間半がベスト
「8時間睡眠が人間にとってベストである」という話を聞かれたことがあるかもしれません。
しかし、米国のカリフォルニア大学サンディアゴ校医学部の精神医学の名誉教授であり、睡眠研究の第一人者のDaniel Kripke教授の最新の研究によると、6時間半から7時間半の睡眠が最大の生産性を発揮させることが判明しています。
6時間半〜7時間半の間でいつ起きるのがベストかは、人によって様々です。また、同じ人でも日によって違うと言われています。そのため、その日のベストなタイミングで起きることが大切になります。
最近では良い目覚めをサポートするための睡眠アプリがリリースされています。
例えば睡眠アプリの一つであるSleep Cycleは、スマホに内蔵されているマイクとセンサーにより睡眠の深さを測定し、アラーム時刻が近づいてきたら睡眠の状態を判断し、眠りが最も浅い時に起こしてくれます。
睡眠アプリで6時間半〜7時間半に起きれるようにセットしておけば、最適な時間に目覚めよく起きれるはずです。
仮眠を取るのが集中力維持のポイント
人間の体内時計は、眠ってからおよそ15時間後に眠気のピークがくるようになっています。つまり、夜の0時に就寝すると、試験が終わる15時頃に眠気のピークがくるというわけですね。これでは試験中に眠気と戦うことになってしまいます。
では夜遅くに眠ればいいか?というと答えはNoです。夜遅くに眠ると、翌日の集中力が低下すると言われています。
実は眠気をコントロールするために大切なのが仮眠なのです。15~20分程度の仮眠をとることで、眠気や脳の疲れを効率よく解消でき、集中力が回復することに繋がります。
ここで15〜20分としたのは、それ以上眠ると深い睡眠に入ってしまい、覚醒状態に入るまで時間がかかってしまうためです。そのため、仮眠をする際は15~20分で起きれるようしっかり目覚ましをかけておきましょう。
食事は仮眠前に摂っておこう
食後は摂取したブドウ糖の吸収によって血糖値が乱高下しやすく、一時的に低血糖状態となって眠気を引き起こします。だいたい食後30分~1時間後くらいに眠気が襲ってきます。
TOEICの試験前の12時頃に食事を摂る方もいますが、脳科学の観点からすると集中力を自ら下げに行っているようなものです。
ただし、食事を全く摂らないと脳に栄養が行き届かないため本番で集中力が欠けてしまいます。
そこで、会場に向けて出発する前(10時~11時頃)に食事を摂り、仮眠を取りましょう。そうすることで、本番最も良いコンディションで臨むことができます。
また、どうしてもお腹が空いた場合は途中で軽食を摂っても構いません。お腹が空いた状態で試験に臨むと、集中力も続きません。
ただし、上述した通り、血糖値の急激な上昇が眠気を引き起こします。
おすすめは、玄米や胚芽米、全粒粉のパンなど精製度の低い食事です。これらは同じ糖質でも比較的血糖値の上昇を抑えることができ、眠気を引き起こしにくいと言われています。
直前にカフェインを摂って本番覚醒状態に
カフェインは、交感神経を刺激し、脳や身体を覚醒させるため、集中力が増すと言われています。
カフェインの覚醒効果は、摂取してから約15~20分後に現れます。TOEICでは本番の30分前からオリエンテーションが始まるため、オリエンテーション直前に摂取するとちょうど良いタイミングで覚醒効果が現れてきます。試験会場内は飲食禁止ですので、会場の外に出てカフェインが多く含まれているエナジードリンクなどを飲むと良いでしょう。
また、カフェインの覚醒効果は4~5時間ほど持続します。試験時間は十分にカバーしてくれます。
ここで注意したいのは、カフェインは利尿作用があることです。試験の最後の方で尿意を催す可能性もあるため、カフェインは直前摂取することと、その前にトイレに必ず行っておくことの2点を心がけましょう。
トイレは、特に女性の場合は混んでいますので早めに並んでおきましょう。場合によっては、トイレの個室でカフェインを摂取するのも一つの方法です。
直前に高速に録音した教材でリスニング練習する
多くの方が試験直前まで英語に触れて対策をされていると思いますが、問題集や単語帳を短時間で見直したとしても当日のTOEICのスコアアップにつながるかというと、そこまで効果は大きくありません。
そこでおすすめしたいのがリスニングです。リスニング教材からそのままTOEICに出題されるわけではありませんが、英語に耳を慣らしておくことでスムーズに本番に入っていくことができます。
特に、TOEIC公式問題集は本番と同じスピーカーの方が音声を吹き込んでいるため、聞きこんでおくことによりスコアアップが期待できます。
さらにスコアアップを目指す場合、1.5倍程度速度を速めたものを作って聴き込むことにより、相対的に本番での英語が遅く聞こえ、聴き取りがより良くなります。