オンライン英会話で良い先生を見つけるため、ネットに蔓延する誤解と本当に重視するべきポイントをオンライン英会話歴10年の英語の達人編集部スタッフが伝授致します。
ただ良い先生を見つけるのではなく、質が高くかつ予約の取りやすい先生を見つける方法をご紹介します。
質の低い講師はどのオンライン英会話サービスにもいる
レアジョブは4,000人以上、DMM英会話は7,000人以上。大手オンライン英会話には多くの講師が在籍しており、この中から自分のお気に入りの講師を見つけるのもまたオンライン英会話の面白さの一つでしょう。
オンライン英会話サービス各社は厳しい採用基準で講師を採用しています。また、採用後もレッスンに向けたトレーニングを定期的に行ったり、生徒からの評価を取り入れ特定の先生に対し指導を行うことで質の高さを維持をしようと努めています。
しかしながら、そのように企業努力を行っている学校であっても、残念ながら質の低い講師に当たってしまうことがあります。これは、どんなオンライン英会話サービスについても程度の差はあれ言えることです。
ネットに蔓延する講師選びの勘違い
このような質の低い先生のレッスンに当たった経験のある方は少なくありません。そのため、ネットでは良い講師選びの方法について解説をしている記事をよく見かけます。
しかしながら、見当外れなことを書いているブログなども散見されます。
まず、このネットに蔓延する講師選びの方法で、よくある勘違いについて解説します。
よくある勘違い1 講師歴や在籍年数が長いほど良い先生である
講師選びのポイントとしてよく言われるのは、講師歴や在籍年数の長い先生は優秀だということです。しかし、これは大きな誤解です。
考えてみてください。これまで皆さんは小学校・中学校・高校・予備校と様々な先生に出会ってきたと思いますが、講師歴と講師の質に相関関係はあったでしょうか?講師の質は、講師歴の長さというより、その先生の資質によるところが大きいのです。
逆に、在籍年数が長いにも関わらず予約が取りやすい講師はおすすめできません。
在籍年数が長ければ接触する生徒数も多くなります。良い先生であれば生徒も再度その先生を選びますから、徐々に予約は取りづらくなります。
しかし、在籍年数が長いにもかかわらず予約が取りやすいということは、その講師の質に生徒が満足していないということです。そのような講師は、レッスンに対してやる気が感じられない可能性があります。
よくある勘違い2 年齢の高い先生の方が良い先生である
これも講師歴と同様です。年齢が高ければ高いほど良い先生である、ということはありません。若くても優れた講師はいっぱいいますし、高齢の先生でも片手間に英語講師業を行っていて授業の質も低い、ということもあります。
よくある勘違い3 ネイティブ講師の方が優れたレッスンを受けられる
日本人は、特にネイティブに対する信仰が強いようです。ネイティブは英語が母国語なので教えるのも上手く、発音も当然綺麗であるというものです。
まず、ネイティブであることと、英語を教えることの上手さに相関性はありません。自分の母国語を分かりやすく説明するには、教えるためのテクニックが必要です。
日本語で考えてみましょう。例えば、以下の文を明確に説明することはできるでしょうか?
- 私は部長だ
- 私が部長だ
- 私を部長だ
意外と説明するのは難しいのではないでしょうか?これは、母国語は感覚的に身についているためです。
また、「ネイティブは母国語なので当然発音がきれいである」という誤解もありますが、ネイティブであっても訛りがある人は多くいます。移民出身であり、出自である地域の訛りが強く出る先生もいます。
実際、私もかなり訛りの強いネイティブの先生のレッスンを受けたことがあります。話してみるとその方はメキシコからの移民の2世。ご両親はスペイン語しか話せず、家庭でもスペイン語で育ったそうです。
非常にフレンドリーで情熱的な先生だったためレッスンには満足しましたが、このようなネイティブも多くいるということも覚えておきましょう。
良い先生を選ぶためのおすすめの方法
オンライン英会話サービスの中には、DMM英会話やネイティブキャンプのように先生の評価を公表しているところも多くあります。
当然ですが、実際にレッスンを受けた方が付けた評価ですので参考になります。また、評価の点数だけでなく、書かれているコメントも見てみましょう。「教え方は上手かったけど通信環境が良くなかった」「丁寧に教えてくれた」「やる気がなかった」など、様々な評価を見ることができます。
ただし、この評価が高い先生は既に人気講師で、予約を取りづらいことも多くあります。そこで、評価にかかわらず良い先生を見つけるポイントをご紹介します。
講師歴が1年以上の先生に絞る
勘違いポイント1と矛盾しているように思えるかもしれませんが、最低限の講師歴はあるべきです。
講師歴や在籍年数が全くなかったり極端に短い場合、学生のアルバイトといったこともあり得ます。特にフィリピンの場合、オンライン英会話の講師は比較的高収入なため、学生が手っ取り早く稼ぐ目的でアルバイトとしてやっている先生もいるのです。
必ずしも1年以上の先生を選べばよい先生に当たるというわけではありませんが、アルバイト目的の質の低い先生に当たる確率はグンと低くなります。
短くても1年以上、理想としては3年以上の講師歴がある先生を選ぶことをおすすめします。
ただし、そのオンライン英会話サービスでは在籍年数が短くても、講師歴は長い、という先生もいます。それまで学校で英語を教えていたり、別のオンライン英会話サービスに所属していたりする先生です。実はこのような先生は狙い目で、そのオンライン英会話サービスでは人気はまだまだですがレベルの高いレッスンを受けられる場合があります。
教育業界経験者かコールセンター経験者を探す
高い品質のレッスンを提供してくれる先生としてまず考えたいのは、学校の英語教師など教育業界に籍を置いていた先生です。教育業界経験者は教え方が上手く教育に対して情熱的な先生が多い一方で、人気が高いこともあり予約が取りづらいこともしばしばあります。
そこで次に考えたいのがコールセンター経験者です。
オンライン英会話の講師の国の中心であるフィリピンは、欧米企業のコールセンターの外部委託先として世界一の市場です。そのため、フィリピン人講師にはコールセンター出身者が多くいます。
コールセンターは電話でお客様をサポートするプロですので、丁寧に説明するホスピタリティが求められます。また、時にはお客様の無理な要求に対応するシーンもあるため、忍耐力の高い方が多い傾向にあります。
また、電話を通じて対応するコールセンター経験者は、スカイプを通じて英語を教えるオンライン英会話と共通するスキルを持っています。また、コールセンターによっては欧米のお客様への対応品質を高めるため、徹底的に発音トレーニングをしているところも多いようです。そのため、発音がクリアな先生も多いのが特徴です。
ビデオレッスンが可能な先生を選ぶ
オンライン英会話によっては、レアジョブのようにビデオレッスンを必須としていないところもあります。そのため、音声でしかレッスンをしてくれない先生も中にはいます。
ビデオレッスンとレッスンの質には厳密には相関関係はないはずですが、実際にビデオレッスンをしてくれる先生の方が質が高いと言われています。
注意力散漫な先生の場合、レッスン中によそ見をしたりしますが、音声だけでは分かりません。しかしビデオレッスンにすると明らかになってしまうため、必然的にレッスンの画面に集中してくれます。
色々な先生のレッスンを受けよう
お気に入りの先生を見つけるのは大切ですが、1人の先生に固執するのも問題です。
同じ先生と何度もレッスンを繰り返していると、お互いが使うボキャブラリーや文法・発音の癖などに慣れていきます。さらに先生と仲良くなると、相手が言っている内容をなんとなく理解できるようになるため、実際に英語力が伸びていなくても意思疎通ができるようになってしまうのです。
本当に英語力を身に付けるためには、いろいろなタイプの声や話し方、発音、年齢、性別、職業といった観点でバリエーションの違う先生のレッスンを受けるとよいでしょう。