なぜTOEICの問題用紙は持ち帰ることができないのか

TOEIC試験では、試験で使われる問題冊子は持ち帰ってはいけないことになっていることをご存知でしょうか?

「問題用紙を持って帰って復習したいのに」「答え合わせをしたいのになぜ」と思われる方もいるでしょう。

この記事では、TOEICの問題用紙を持ち帰ることができない理由に迫ります。

TOEIC IPに活用するため

TOEIC IPという試験はご存知でしょうか?IPは「Institutional Program」の略で、TOEICの運営元のIIBCではなく、学校や会社が試験を開催したい旨をIIBCに申し込みし、それぞれ学校と会社が試験を運営するのです。

そして、このTOEIC IPはTOEIC公開試験の過去問が使われています。つまり、問題を再利用しているわけです。

そのため、もしTOEIC公開試験で問題が持ち帰られてしまうと、TOEIC IPで990点満点が続出。結果としてTOEIC IPが事実上運営困難になってしまいます。

そのため、TOEICの問題冊子は持ち帰ることができないと推測されます。

TOEICを運営しているのはIIBCという民間組織。民間組織はボランティアではないので、利益を追求しなければなりません。TOEIC IPは大きな利益源ですので、これは死守する必要があるのです。

TOEIC IPについては、以下の記事をご覧ください。

学校や会社などでTOEICを受ける場合、TOEIC(IP)というように、IPという文字が付いている場合があります。 このIPと...

試験としての公平さを保つため

そもそもTOEICの試験の目的は、試験を通じて英語能力を公平に診断することにあります。もしTOEICの試験が持ち帰ることができるようになると、業者がTOEICの試験内容を研究・分析することにつながり、資格としての本来目的である公平さを失うことに繋がります。

そのため、TOEICの公平さを保つためという意味でも、試験問題を持って帰るということを禁じているのでは、という説があります。

ご存知のように試験問題を持ち帰られてはいませんがTOEICは業者により相当分析が進められている試験ではあります。しかしながら、建前上は公平さをきちんと保つ必要があるということなのでしょう。

問題を持ち帰るだけでなく、写真を撮ったり録画・録音することもNG

TOEICでは試験問題を厳重に管理していますが、このような背景から写真を撮る・録画する・録音する・コピーするといった行為も禁じられています。

これが発覚した場合、即刻退場になる上、その試験の採点はされず、場合によってはブラックリストに登録されTOEICを二度と受けられなくなるといった厳しい措置が講じられる場合があります。

家に帰ってから復習したい、という思いを持つ受験者の皆さんの気持ちもあると思いますが、問題を家に持って帰ることは控えましょう。

TOEICでは、試験において様々な注意事項・禁止事項が定められています。もしルール違反を犯した場合、退場させられたり、場合によっては今後...

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